#author("2023-10-17T12:43:14+09:00","default:tabata","tabata") * 雑記 [#vd49e8ba] ** なぜSuika2はオープンソースなのか [#kf9d6903] - オープンソースが特段に高尚だと考えているわけではありません - 私から見たオープンソースの歴史はこんな感じです: -- 1970年代、ソースコードは入手できるのが一般的だった -- 1980年代、ソースコードは知的財産として非公開化が進んだ -- 1983年、Richard Stallmanがソースコードを自由に利用できるOSの開発を宣言(GNU) -- 1990年代、UNIXを巡る知的財産の訴訟でBSDというOSが一時的に利用できなくなった -- 1990年代、Linus Torvaldsの趣味ソフトLinuxが誕生し、10年程度で成長してBSDを置き換えた -- 2000年代、OSS全盛期、Linux+GNUの利用が普及、RedHatなどOSS開発元はサポート料で収益化 -- 2010年代、AWSなどクラウドが普及し、サポートはクラウドベンダが提供、OSS開発元はサポート料を得られなくなった -- 2020年代、OSSの非オープンソース化が始まった - その上で、Suika2にとっては次の点でオープンソースという形態が有利だと考えています: -- 普及推進(無料なので敷居が低い) -- 標準技術化(KAGの後継という地位を確立する) -- 商用利用(インディーからの商業へのステップアップで、Suika2のまま移植できる) -では、そこにktabataのメリットはあるのかというと: -- 現在の所属企業の知的財産にならずに済む -- たとえktabataの所属企業が変わっても開発を継続でき、その時々の成果をOSSとして取り込んでいける - といったところです